今日はLinuxやフリーソフトの話題ではありませんが、自分の働き方を考えさせられたり、僕の住んでいる地方(田舎)の可能性をみたような気がしたので、下記のような記事を取り上げたいと思います。
東京で働くのは「無理だと思った」――徳島県の「田舎」で働くITベンチャー、Sansan社員に働き方を聞いてみた。というツイッターの投稿がありました。僕の心にふれるものがあったので少し調べてみました。
四国の山里で働くという選択をしている若者たちがいます。なぜ、徳島県神山町には、IT企業が惹きつけられる魅力があるのでしょうか?
徳島県は山間地域にも全域、光ファイバー網が整備されています。この好条件があって、神山町という過疎の山里には2年間でIT系ベンチャー企業9社がサテライトオフィスを開いています。「光ファイバー網が整備されているだけで」IT企業が誘致できるのだろうかと思うかも知れませんが、山間地域に全域にというのが一つのポイントのように思います。僕の住んでいるところも光ファイバーは整備されていますが、山里までには至っていません。ADSLはおろか、未だにISDNしか対応していない地域もあります。これには、徳島県の優れた先見性があるように思います。徳島県庁は業務用ソフトのオープンソース化や自治体OSSキットを開発するなど、県全体にIT企業を引きつける魅力に満ちているのが、IT企業を引きつける大きな魅力となっているのでしょう。
しかし、ICTインフラはオフィス開設のための必要条件だが、十分条件ではありません。では、なぜ神山町はIT企業を惹きつける魅力があるのでしょうか。そこには「働き方の革新」を求める人と「まちづくりの革新」を求める人との幸福な出会いがありました。
「東京と違って、仕事以外の疲れを感じない」緑なす山なみ、鳥のさえずり。さわやかな山里の朝で1日が始まります。

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仕事場は、7LDKの空き民家の離れを改装したスペースです。地元の石を土台にした白木のテーブルでパソコンを立ち上げ、Skypeで東京本社と打ち合わせをしているのを確かNHKの番組で見たような気がします。確か、徳島市内から車で50分、徳島県名西郡神山町にあるSansan株式会社のサテライトオフィス「神山ラボ」を取材していたように思います。
「東京と違って、仕事以外の疲れをあまり感じません。いちばん大きいのは通勤時間がないこと。寝起きしている母屋から仕事場の離れまで10秒ですから」と取材に応じていました。
Sansanは、寺田親弘さんが三井物産株式会社を辞して2007年に創業した社員70名のITベンチャー企業ですだ。クラウド名刺管理サービスの提供をしている会社です。
Sansanは、もともとクラウドコンピューティングにかかわる事業だけに、どこでも仕事のできる体制を整えていました。メールも業務フローもクラウドサービスのGoogle Appsを使い、社内コミュニケーションはYammer (社内SNS)を導入しています。
さらに、先ほど述べたように神山町は光ファイバー網完備です。
なぜ、四国で徳島県がこのようなことが可能になったのか、少し興味を持ちました。そのヒントになるものを見つけました。そもそも徳島県は現知事が総務省で情報関連の担当部署に長くいただけに情報化に熱心だったことがわかりました。2000年代半ばから県内全域に光ファイバー網を整備行ったそうです。やはり、リーダーとなる人の考えは大切ですね。

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このように来るほうも招くほうもICTインフラは十分であり、あとは人だけ移動すればよいということになります。Sansan神山ラボの家賃は諸経費含め10万円以下だといいますから、コストパーフォーマンスは抜群、しかもいい環境の中で働けるということになれば、企業が興味をいだくのは当然ですね。
僕の住んでいる地域も人口減少が大きな問題になっています。スタートは遅れてしまいましたが、このような取り組みをぜひ行ってほしいと思います。