USBメモリからPuppyLinux571JPとubuntu(linuxBean12.04)をデュアルブートでき、さらに、USBメモリの先頭にntfでフォーマットした領域を確保し、そこにレジストリを使用しないMS WINDOWS用のポータブルアプリケーションをインストールしたり、LinuxとMS WINDOWSでデータのやり取りを行うことのできる環境を構築していきます。
このSUPER MULTI BOOT USBが作成できれば、ほとんどどのようなコンピュータ環境でも仕事ができるようになることが可能になるはずです。USBメモリからLinuxをブートできない古いBIOSを持ったコンピュータではレジストリを使用しないポータブルアプリケーションをWINDOWSから起動して、仕事ができます。もし、USBメモリから起動できるコンピュータであれば、使い慣れたPuppy LinuxやUbuntuで仕事をすることが可能です。しかも、この環境をわずか1200円で構築できます。下の画面はUSBメモリからPuppy LinuxとUbuntuのどちらを起動するか選択する画面です。

54

Puppy Linux 571JPを起動してみました
capture27832

Ubuntu(linuxBean12.04)を起動してみました
linuxBean01

NTFSの領域にインストールしているMS WINDOWSで起動できるレジストリを使用しないポータブルアプリケーション(これでほとんどの仕事はこなせます)
windows01


今回は説明のためにUSBメモリにインストールしていきますが、内蔵HDDでも同じ操作でインストールできます。

1 USBメモリにOSをインストールする利点

メリットとしては、

    内蔵HDDの既存OS(Windowsなど)の環境を壊すことがありません。
    個人データ・設定などをUSBメモリにそのまま保存できます。(これが大きな利点だと思います。)
    使用するPC環境を選びません。
    内蔵HDDが無くても起動できます

LiveCDではデータを保存できませんし、光学ドライブの無いPCもあります。USBポートが無いPCは稀だと思います。

強いてデメリットを言えば、内蔵HDDにインストールすることに比べると読み書きの速度が劣るくらいだと思います。

2 マルチブート用にパーティションを分割
まず、Puppy LinuxのインストールCDまたはUSBを作成して起動します。インストールCDの作成方法を簡単にまとめると
  1. linuxBeanのイメージファイル(.iso)を入手
  2. UNetbootinでLiveUSBの作成

となります。このブログにもわずか8GBのUSBメモリに仕事のツールをすべて入れてでも説明していますので参考にしてください。


3 linuxBeanを起動してプリインストールされているGPartedを使います。


bean01


4 USBメモリがマウントされている場所を探します。僕の場合は/dev/sdb1となっていました。必ずUSBメモリであることを確認して下さい。間違ってハードディスクを今後の操作の対象にしてしまうと、最悪、起動できなくなってしまいます。


bean02


5 このままでは操作が継続できないのでUSBメモリをアンマウントします。


bean03


6 Gpartedで対象のUSBメモリの中身を削除します。もう一度対象がUSBメモリかどうか確認してください。

bean04


7 削除すると次のようになります。


bean05


8 新規を選んで第一パーティションはデータ保存用にNTFSで作成します。後でPuppyからGRUB(ブートローダー)をインストールします。必ずNTFSのパーティションは先頭から作成してください。そうしなければMS WINDOWSからNTFSの場所を参照することができません。ここにLinuxとMS WINDOWSから読み書きできる場所を確保します。また、ポータブルアプリケーションをインストールする場所にもなります。


bean06



9 僕はNTFSの領域に2GBを割り当てて、ラベルはDATAとしました。追加をクリックします。

bean08

10 続いてubuntuをインストールする領域を確保します。「未割り当て」を右クリックして新規を選択します。


bean09

11 3GBをPuppy Linuxをインストールする領域として確保しました。第2パーティションのファイルシステムはext4としました。追加をクリックします。

bean10


12 同じように新規を選択して残りの部分をubuntu(linuxBean12.04)をインストールする領域として確保します。第3パーティションのファイルシステムもext4としました。


bean11



14 パーティションの操作をまとめるとNTFSに2GB、Puppy Linuxをインストールするために3GB、残りをlinuxBeanをインストールするために確保しました。よくswapの領域を確保している説明を見かけますが、USBメモリに読み書きを繰り返すswapの領域を作成すると、USBメモリの寿命を縮めることから、今回は作成しませんでした。



bean13


15 いよいよ、Ubuntu(linuxBean12.04)をインストールします。通常のハードディディスクにインストールする方法とほとんど変わりません。linuxBeanをUSBメモリまたはCDから起動します。ディスクトップにあるlinuxBean12.04をダブルクリックします。


bean01


bean02


16 日本語を選択します。


bean13


17 続けるを選択します。


bean14

18 下のようなメッセージがでるので「はい」を選択します。


bean15


19 キーボードレイアウトを選択します。


bean07


20 住んでいる場所を選択します。


bean06



21 インストールの種類で必ず「それ以外」を選択してください。


bean05

22 インストールする場所を聞いてくると思いますので、linuxBeanのために確保した領域(sdb3)を指定します。後はインストールを終了するのを待つだけです。


bean13


23 次にPuppy Linuxをインストールします。Puppy LinuxのインストールCDまたはUSBから起動します。


capture15324


24 メニューからPuppyをインストールを選択します。


capture17196


25 Frugalインストーラを選択し起動させます。


capture18134


26 Puppy Linuxをインストールする場所として、sdb2を選択します。


capture20664

27 追加SFS(ワープロ、表計算)もコピーするを選択しました。


capture22031


28 無事インストールできました。次にブートローダをインストールします。


capture24335


29 Grub4DosConfigのインストールは必ずUSB(ここではsdb)を選ぶようにしてください。


capture26222

30 検出されたOSのリストが自動的に表示されますが、右にあるWindowsの項目は削除しました。USBを他の環境で使用するときを考えてUSBメモリ自体に存在するOSのリストのみ残しておいた方が無難だと思います。OKを選択します。


capture28446

31 確認のメッセージが現れます。


capture29059


32 無事Grub4Dosのインストールが終了しました。OKをクリックします。


capture30291


33 再起動するとPuppy LinuxとUbuntuのデュアルブート画面が表示されます。

今後は、どのように活用できるか書いていきます。


54